河北新報社賞

ご満悦

金工／佐々木 勇（秋田・にかほ市）

鍜金のパネル、キリンの上部を金属板でレリーフ状に打出し、優れた技法により表現した作品。額も効果的に工夫を凝らし現代感覚溢れる銅板の作品です。
（審査員：沓澤 則雄）

JAL賞

緑装う

染織／千葉 洋子 （宮城・美里町）

大きなたてわく模様が、グリーンの濃淡で、上から下へ、ゆったりと流れるように表現された織物のタペストリーである。中央部分に使用された黒が全体を引き締め、緑の豊かさや大らかさを一つの世界に纏めている。
（審査員：外舘 和子）

宮城県知事賞

“行者”

漆／張揚（石川・金沢市）

漆の塗り、蒔絵を駆使した作品。家の形でしょうか、屋根の形を蓋にして、家の中に虎や行者を蒔絵の技法で表現。螺鈿や細密を蒔絵による小品ながらも労作です。
（審査員：沓澤 則雄）

岩手県知事賞

雄勝硯「山海四放」

硯／德水 辰博（石巻市）

雄勝町の硯。貴重な地場産業が津波の被害にあい、失われつつ有る中から、復活した力強さを感じました。 美しい曲線ながら、使っても安定感のある作品と思いました。
（審査員：沓澤 則雄）

秋田県知事賞

蒼玉彩

陶磁／菅谷 江理子（秋田・横手市）

磁器の小さなコーヒーカップ。２点セット、九谷風の美しい色彩、使っても良し 飾っても良い、可愛らしい作品です。
（審査員：沓澤 則雄）

福島県知事賞

葡萄

木竹／田中 政孝（仙台市）

木工の壁飾り、木刻りの葡萄のレリーフが美しく、彫刻の技術が見事です。着彩も、嫌味無く、木の色とマッチしている好作です。
（審査員：沓澤 則雄）

仙台市長賞

華の想い

染織／櫻井 東海（塩竈市）

濃紺の糸を使った織の作品。深い森の中の雰囲気の中に咲いた美しい花々を表現したタペストリー。紺系の糸と花の色の糸がマッチした優れた作品です。
（審査員：沓澤 則雄）

仙台市教育委員会賞

陽光の情景（アカンサスとアゲハ蝶）

硝子／小林 弘（仙台市）

ステンドグラスの技法を基本とする表現だが、幾何学的な直線や曲線と自然のモチーフを組み合わせ、空間の奥行きも感じさせるモダンな作品である。アカンサスを中心に、アゲハ蝶に動きを持たせ、ガラスの透光性のある色調も生きている。
（審査員：外舘 和子）

仙台市市民文化事業団賞

穴窯焼成窯変花瓶

陶磁／齋藤 辰雄（福島・大玉村）

天に向かって力強く飛び立とうとする器のフォルムは力強く、凛々しい。自然釉のたっぷりとかかった釉調がそのフォルムを際立たせている。
（審査員：浅野 治志）

NHK仙台放送局長賞

Neriage Ⅰ

陶磁／中村 浩一（仙台市）

穏やかな口縁のリズムはゆるやかな音楽を奏で、たっぷりとした下部のふくらみがゆるやかにそれを包み込む。
（審査員：浅野 治志）

東北放送賞

型染 「滝Ⅱ－新緑の響き」

染織／遠藤 喜代江（名取市）

滝の流れや飛沫、自然の光景を、藍色の濃淡で表現した型染のタペストリーである。ともすれば複雑にもなり得る風景を、必要に応じてモチーフを単純化しつつ、ブルー系を駆使し、一つの世界にまとめている。
（審査員：外舘 和子）

新人賞

水物語

陶磁／早坂 梨世（仙台市）

海を舞うように泳ぐベタ塩の流れが色彩の流れにつながり美しい釉の調子になる。
（審査員：浅野 治志）